2021/05/26

ANA、ワクチン接種などの電子健康証明書を実証実験

 全日本空輸(ANA)は24日、国際航空運送協会(IATA)が開発した電子健康証明パス「IATAトラベルパス」の実証実験を始めた。新型コロナウイルスの検査結果やワクチン接種記録などを手軽に証明でき、国際的な旅客の往来を促進する。

IATAトラベルパスは、検査やワクチン接種の記録が各国の渡航要件を満たしているかをスマートフォンの画面上で証明する。紙の証明書と比べて手続きが簡単になり、証明書の偽造リスクが低減するなどの利点が期待されている。ANAやJALに加え、アジアや欧州などの30社以上が実証実験への参画を表明している。

世界ではスイスの非営利組織コモンズ・プロジェクトが手がける「コモンパス」など複数の電子証明アプリの開発が並行して進んでいる。ANAはコモンパスの実証実験も3~4月に実施した。松下正国際提携部長は「(IATAトラベルパスとコモンパスの)両方に対応して準備を進めたい」としている。