2021/08/06

近ツー親会社、4~6月期64億円の最終赤字

 近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングス(HD)が5日発表した2021年4~6月期連結決算は、最終利益が64億円の赤字(前年同期は98億円の赤字)だった。コロナ禍による旅行需要の低迷で苦境が続いている。  売上高は前年同期比4・8倍の160億円だった。1回目の緊急事態宣言が発令された前年同期と比べ国内の個人旅行がやや回復した。自治体から受託したワクチン接種の会場運営など旅行以外の売り上げも増え、赤字幅は前年同期より縮小した。ただ、売上高はコロナ禍前の19年4~6月期(1095億円)の2割以下にとどまっている。  KNT―CTHDは3月末時点で96億円の債務超過に陥った。親会社の近鉄グループHDなどから総額400億円の資本支援を受け、6月末時点の自己資本比率は23・1%まで回復した。