2021/12/15

オーストラリア 日本人の入国規制緩和 1年9か月ぶりに入国再開

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして、外国人の入国を原則として禁止してきたオーストラリアで、ワクチンの接種などを条件に、日本人の入国規制が緩和され、観光客や留学生の入国がおよそ1年9か月ぶりに再開されました

GoTo補助金の不正受給疑惑、元HIS社長経営のホテル運営会社を調査

斉藤国土交通相は14日の閣議後記者会見で、ホテル運営会社「JHAT(ジェイハット)」(東京都港区)を政府の観光支援策「Go To トラベル」を巡る補助金の不正受給疑惑で調査していることを明らかにした。  トラベル事業を巡っては、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の子会社である「ジャパンホリデートラベル」(大阪市)と「ミキ・ツーリスト」(東京都港区)の2社について、宿泊実態がないのに補助金を受けた疑いがあり、観光庁やHISが設置した調査委員会が実態を調べている。  JHATの平林朗社長は、2016年10月までHISで社長を務めていた。観光庁は、JHATがHIS子会社2社に客室を提供した疑いがあるとみて、実態解明を急ぐ。  斉藤国交相は会見で、「本件以外の事案も含め、改めて不正や不適切な事案の調査を徹底するよう指示した。調査結果を踏まえ、適切な対応をしていきたい」と述べた。

ワクチンパスポートアプリを公開 政府

政府は13日、新型コロナウイルスのワクチン接種を証明する「ワクチンパスポート」について、スマートフォン上で表示するための電子交付アプリを公開した。20日からダウンロードでき、大半の自治体で電子発行が可能になるという。氏名や生年月日、接種記録などが表示され、緊急事態宣言が出ても行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」や海外渡航手続きでの使用を想定している。 アプリの正式名称は「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」で、スマホの画面上のアイコンには「接種証明書」と表示される。ワクチン接種記録システム(VRS)に登録された個人の接種歴をオンラインで参照し、自動表示する。アプリを利用するには、マイナンバーカードと、カードのICチップ読取機能が必要になる。 アプリを起動し、接種券の発行を受けた自治体などを選択。マイナンバーカードを読み取って、4けたの暗証番号を入力する。海外渡航時にも利用できる証明書を発行する場合はパスポートの本人確認のページをカメラで読み取る。 氏名や生年月日、ワクチンの接種回数や種類とそれらの情報を含んだQRコードが発行される。有効期限はなく証明書はアプリ内に保存されるため、追加の接種を受けるまで申請しなおさなくてもいい。 VRSに登録された接種歴の参照に同意していない市区町村の居住者は取得できない。取得可能な市区町村のリストは20日以降、デジタル庁ホームページで公開する。 証明書の画面を目視したり、QRコードを読み取ったりと接種情報を確認する方法は活用する民間事業者が定める。政府は証明書を提示すれば割引やおまけなどのサービスが受けられる使われ方を想定している。

2021/10/13

制限緩和の各国で旅行予約急増中、日本も早期開放を

ワクチン接種の進展に合わせてウィズコロナへと方針を切り替え、入国制限の緩和を進める国が増えるなか、そうした国々での旅行需要回復を伝える報道が増えている。 英国の旅行業界メディアTTGがこのほど実施した調査によると、回答した旅行会社の97%が過去2週間に新規の問い合わせを受けており、半年間で最も高い水準であったその前の2週間を更に上回った。実際の予約を受けた旅行会社も87%となり、前の期間を2ポイント上回ったという。 問い合わせと予約の件数も増加しており、問い合わせでは平均23件が28件となったほか、予約数も14件が19件と増えている。 動向として、長距離デスティネーションの人気が回復傾向にあり、カリブ海やインド洋、中東への関心が大幅に増加。また、入国制限の緩和が発表された米国やカナダへの予約も急増。米国は実際には再開のタイミングが未発表であるため、詳細が明らかになれば更に増える可能性もあると期待されているという。このほか、クルーズ予約も前期間から19ポイントも増加している。 また、ウィズコロナへの転換をリードするシンガポールでも、双方向で隔離を免除する「ワクチン接種完了トラベルレーン(Vaccinated Travel Lane、VTL)」で予約が増加。Travel Weeklyによると、ForwardKeysのデータでシンガポールからドイツへの航空券予約が2019年比93%まで回復。また、シンガポールからドイツを訪れる旅行者の76%はレジャー目的で、2019年の43%から大きく増加しているほか、平均滞在日数も13日から15日へ伸びているという。

2021/10/11

英国、高リスク国を54ヶ国から7ヶ国に大幅削減、業界は「ようやく光」

英国政府は新型コロナウィルスの感染リスクが高いと判断するリストを見直し、対象国をこれまでの54ヶ国から7ヶ国へと大きく数を減らした。 これにより南アフリカやブラジル、インド、トルコなどの国々が対象から外れ、帰国時の制限が緩和された。残ったのはコロンビア、ドミニカ共和国、エクアドル、ハイチ、パナマ、ペルー、ベネズエラ。 また、タヒチやマレーシアなど32ヶ国・地域に対する渡航自粛勧告も撤廃。さらに、高額と批判されていた帰国後2日目のPCR検査について、時期は未定ながら安価な「ラテラルフロー検査」で代替できるようにすることも決定した。 こうした動きに対し、業界からは歓迎の声が上っているといい、ブリティッシュ・エアウェイズ会長兼CEOは「ようやく非常に長いトンネルの先に光が見えてきたよう」とコメントしたとのこと。一方、引き続き検査の完全な終了などの緩和が必要といった要望も聞かれるという。 なお、Reutersによると、EUでも「現在の状況では旅行は感染や死亡の抑制に大きな影響を与えないことから、ワクチン接種の促進に切り替えるべきとの提言が保健当局から出てきているという。

2021/09/08

ワクチン受けた人の隔離免除、状況見極め判断 官房長官

加藤勝信官房長官は7日の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた入国者の隔離措置の免除について、状況を見極め判断すると述べた。「検討していく必要がある」と話した。海外からの変異ウイルスの流入の懸念にも触れた。 ワクチンを接種済みの人の水際対策の緩和は経団連が政府に提言した。海外からの入国や帰国の際に課す14日間の隔離の免除を求める。

2021/08/06

米国、入国にワクチン義務化を検討

ロイターは、バイデン政権が米国への入国についてワクチン接種を完了していることを条件とする検討を進めていると報じた。入国制限を緩和するための措置という。 政府としては航空、旅行産業のリカバリーのために往来の再開を目指しているものの、デルタ株への懸念がそれを妨げている状況で、段階的な前進のためにワクチン接種の義務化案が浮上したという。現在は、往来再開について検討しているワーキンググループが導入に向けた準備を進めている状況。 導入時期については未定だが、トランプ政権下で設定された現在の往来制限はすでに意味をなしていないといった批判が噴出しているところで、英国や欧州など米国からの旅行者について入国制限を緩和した国々からの要求も強まっている。

近ツー親会社、4~6月期64億円の最終赤字

 近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングス(HD)が5日発表した2021年4~6月期連結決算は、最終利益が64億円の赤字(前年同期は98億円の赤字)だった。コロナ禍による旅行需要の低迷で苦境が続いている。  売上高は前年同期比4・8倍の160億円だった。1回目の緊急事態宣言が発令された前年同期と比べ国内の個人旅行がやや回復した。自治体から受託したワクチン接種の会場運営など旅行以外の売り上げも増え、赤字幅は前年同期より縮小した。ただ、売上高はコロナ禍前の19年4~6月期(1095億円)の2割以下にとどまっている。  KNT―CTHDは3月末時点で96億円の債務超過に陥った。親会社の近鉄グループHDなどから総額400億円の資本支援を受け、6月末時点の自己資本比率は23・1%まで回復した。

2021/06/03

欧州連合(EU)、4カ月ぶりに日本から観光客受け入れへ

欧州連合(EU)加盟国は2日の大使級会合で、EUへの入域を原則禁じる措置を解除する対象国に日本を加えることを決めた。新型コロナウイルスの直近の感染状況を踏まえた判断。夏季休暇を控え、日本からの観光客受け入れも可能にする。日本が「安全国」に認定されるのは、約4カ月ぶり。ただ、実際に日本からの不要不急の入国を認めるかどうかは加盟国ごとの判断となる。渡航時のPCR検査や自主隔離を義務付けられることもあり得る。

2021/05/26

ANA、ワクチン接種などの電子健康証明書を実証実験

 全日本空輸(ANA)は24日、国際航空運送協会(IATA)が開発した電子健康証明パス「IATAトラベルパス」の実証実験を始めた。新型コロナウイルスの検査結果やワクチン接種記録などを手軽に証明でき、国際的な旅客の往来を促進する。

IATAトラベルパスは、検査やワクチン接種の記録が各国の渡航要件を満たしているかをスマートフォンの画面上で証明する。紙の証明書と比べて手続きが簡単になり、証明書の偽造リスクが低減するなどの利点が期待されている。ANAやJALに加え、アジアや欧州などの30社以上が実証実験への参画を表明している。

世界ではスイスの非営利組織コモンズ・プロジェクトが手がける「コモンパス」など複数の電子証明アプリの開発が並行して進んでいる。ANAはコモンパスの実証実験も3~4月に実施した。松下正国際提携部長は「(IATAトラベルパスとコモンパスの)両方に対応して準備を進めたい」としている。